中央銀行が行う金融政策の決定については独立性が認められるのがスタンダードになっていますが、財政政策については民主的統制が重視され、最終的な決定権は議会にあるのが通例です。
しかし、特に小選挙区制の下では財政規律は緩みがちであり、何らかの独立財政機関の必要性が主張され、英国予算責任庁、米国議会予算局など実際に活動されている例もあります。
ただ、これらは予算の前提となる経済見通し作成、中長期の財政推計、財政政策に関わる政策評価などを担うもので、財政政策の決定を行うわけではありません。
さすがに個別の予算や税制改正の内容を独立機関が決定するのはやり過ぎですが、各年度の予算のフレームは独立財政機関が経済学等の知見を踏まえて決定することはできるのではないでしょうか。そうすると金融政策の独立性と同等になります。